40年前の1983年（昭和58）10月14日、新津市（現新潟市秋葉区）に鉄道資料館が開館しました。前年11月の上越新幹線の開業によって新潟県内の鉄道をめぐる状況が大きく変化したことを受け、同館には鉄道とともに歩んできた新津の歴史を後世に伝える使命が託されました。新津市鉄道資料館は平成の大合併を経て新潟市新津鉄道資料館となり、現在に至ります。



　新津と鉄道との関係は、1897年（明治30）11月20日、のちに国有化され信越本線となる私鉄線「北越鉄道」の駅として開業したことにさかのぼります。以後、複数の幹線が分岐する鉄道運行の拠点として新津は発展を続け、それに伴って、新津という都市も成長していきました。多様な交通機関が発達した現在に比べて、鉄道の果たす役割が大きかった時代は長く、また鉄道運行のあらゆる部門に膨大な人手が必要でした。新津は、鉄道にかかわる人々が暮らす「鉄道のまち」の性格が強い都市となっていきました。

　本特別展では、地域と鉄道との関係を「鉄道のまち」をキーワードに紹介します。鉄道という近代を象徴する交通機関が、地域の歴史に与えた影響について知る機会としていただければ幸いです。

【展示風景】